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jeansfactory(ジーンズファクトリー)

DIRECTOR interview / ne Quittez pas(ヌキテパ) 神 真美さん

2021.08.11
DIRECTOR interview / ne Quittez pas(ヌキテパ) 神 真美さんの特集用バナーです。

インドの手仕事を感じるオリジナリティ溢れるデイリーウェアを提案している「ne Quittez pas(ヌキテパ) 」。
8月6日(金)~8月22日(日)までジーンズファクトリー卸団地本店・高松店・宇品店の3店舗限定でモアバリエーションを開催中です。

先日ディレクターの神 真美さんがご夫妻でご来店。ブランドのルーツからインドでのものづくり・ご自身のお話まで、ジーンズファクトリー・バイヤーの宮山がたっぷりとお話をお伺いしました。

ne Quittez pas(ヌキテパ)の由来について

宮山:「ジーンズファクトリーでも毎シーズン人気のヌキテパのPOP UPを初めて開催ということで、私としてもとても嬉しく思っています。 売場もすごく明るく華やかになりますね。早速ですが、ヌキテパについてお話を聞かせてください。ヌキテパって響きも聞き慣れていない言葉なんですけれども、由来はどこからきているのでしょうか。」

MAMIさん:「あまり意味はないんですよ。以前ロンドンに住んでいた時、その当時インターネットもそんなに普及していなくて、 レストランを予約するにもホテルを予約するにも、電話をかけると必ず耳にするのが“ヌキテパ”って言葉だったんですね。
英語で言うと“Hold on”とか、日本語で言うと“少しお待ちください”っていう言葉なんですけれども。そのサウンドがすごく可愛いなと思って。 でも日本で仕事をするようになってからは後悔もしましたよ(笑)やっぱり読み方が分からないっていうお客様が多かったので。」

インドでものづくりを始めた理由

宮山:「MAMIさんがものづくりをするにあたってなぜインドを選ばれたのか、インドの魅力を教えていただきたいです。」

MAMIさん:「インドでビジネスを始めようと思ったのは、ロンドンに住んでいた時のこと。工場ではインドやパキスタンの方たちと一緒に働くということが普通だったんですね。彼らの性格や宗教への理解もあったし、何年も一緒にお仕事をしていたのですごく気が合うなあと。仕事を楽しむために目線を変えてインドでやろうと。

20年くらい前、友人に現地の工場を紹介してもらい、単身インドへ。その当時は女性がインドものの洋服を着るっていう文化がなかったんですね。私は自分が着たい刺繍とかのワンピースを作りたいなと思って、そういうお洋服を作ってセレクトショップにご紹介したところからスタートしました。ある意味今のベースというか、それでインドがいい雰囲気に広がってよかったと思っています。」

宮山:「新しかったってことですよね。日本で女性がインドもののお洋服を着るのは。私も元々ヌキテパのお洋服がすごく好きで、着るとすごくリラックスできる。ちょっと女性らしかったりとか、かちっとしたドレスアップにも着れるっていうのがヌキテパの魅力だなと私は思っていて。トレンド要素もあるんですけど、長く着れる。前のシーズンのものとかも普通に今の気分で着れるので、やっぱりそのインドの伝統的なものがあったりするからこそ、トレンドに左右されない良さがあるのかなと。」

旅とモノづくりの素敵な関係性

MAMIさん:「モロッコやバリ、フランス、イタリアなど、そういうところに旅行に行って 現地の方たちがどういう風にインドものを着ているか、どういうシーンで着こなしているか。いろんな人のスタイリングを見て反映させたり、勉強しています。
社員の子たちにもそういう所に行って見てきてもらっています。やっぱり今の時代はいいものを見る、そういうフィルターに通す習慣をつけないと。ネットからの情報は流れてきても一瞬で終わるので。実際のものを見ると忘れないし心に残るので、そういうものが反映されていいものが作れると思うんですね。」

インドでのサスティナブルなものづくりについて

宮山:「まだ日本ではサスティナブルという言葉は、聞いた事はあっても理解されていなかったり、私もまだまだ分からないことばかりなのでMAMIさんの考えも詳しく教えてほしいです。」

MAMIさん:「ファッションと関わってお仕事をしている=とても環境にはよくないということ。それに気づいたのが15年くらい前。 そこからは自分の関わるビジネスは環境問題の改善に向けてすごく頑張っています。
お洋服のビジネスできちんと生計を立てているお互いの環境なので、そこをただ自分たちが利益を得るのではなくて インドにも環境にも返さなくてはいけない。今利益を作るというのはお金だけではなくて、将来に引き継いでいかなくてはいけないというのが私たちの仕事なので、 工場を建て替えたり、水の循環システムを取り入れたりと出来る限りのことは全てしてきました。

労働時間も国が定めたものを破らないようにしたり、保険も付けたり。日本では当たり前のことですけど、インドでは本当に大変なんです。 すごく愛情を持って感謝して、雇用も大事にしても何かあると来なくなるのは当たり前なので。でも何年もこれを続けてきたからだと思うのですが、今回のコロナの時も雇用を一年続けたんですよ。今お仕事はできないけれど、雇用を守らないとスタートした時に人がいないと何もできない。それで誰一人いなくならなかったんですね。それは本当に繋がり。人を信頼するしかないと感じました。」

みんなインドが好き

MAMIさん:「だからうちのお洋服って愛情が入っていると思うんです。みんなニコニコして作って出荷してくれているから。インド側と毎日密にコミュニケーションをとっているから、そういう仕事のやり方を築けてよかったなと思っています。
それにうちの会社の子たちはみんなインドが好き。取引先、工場とも問題がないし、そうなる前に解決をする術を持ってやっている。同じ会社のメンバーのように、共同作業で働いています。インドの方たちにすごく助けていただいているし、その気持ちを絶対ベースに持つように社員にも共有しています。」

宮山:「ヌキテパの展示会って、内装なども素敵でかなりテンションが上がるので、女性のみなさんがとても活躍されているなと感じてました。」

MAMIさん:「女性も男性もよく働いてくれているんです。お子様が生まれても能力があれば今まで通り働いてもらう。条件も何も変わらない。 家でも会社でもチョイスは自由にという感じで。
あとうちの会社は環境問題に厳しくて。ゴミは出してはいけない、ペットボトルは持ち込んではいけない、お弁当を買ってはいけないとか…。 いろいろお願いしているので、できる範囲でご飯を作ってみんなで食べています。だからみんな健康だよね。今はコロナ禍でなかなか難しいですけど。」

MAMIさんの心地よい空間づくり

MAMIさん:「今二人で住んでいるけど、来客も多いのでテーブルを大きくしています。 やっぱり人に喜んでもらうっていうのはいろんな意味で好きなので、週3回ぐらいは家でお食事会をしたりとか。 そういう時間は結構大事にしているんじゃないかなって思いますね。

旅はエスニックエリアに行くことが多くて。モロッコとかインド、バリ。ヨーロッパもすごく好きだけど。エスニックなミックス感ってフランスとかイギリスとかによくあるんですね。そこを見れたっていうのと、あとホテル好きっていうのが強いと思います。
額装したりするだけで、その辺に売ってた絵がすごく素敵になったりとか、ちょっと努力するだけでお金ではなくて生活が向上すると思うんですよね。
私もインドの古本屋さんで買った絵とかを額装して飾っているんですが、ただどこか旅行に行くだけではなくて、インテリアにも取り入れた方が思い出にもいいものになるし。そういうほんのちょっとした努力が必要なのかなって。」

旅先で出会うインスピレーションをエッセンスに

宮山:「インドにはどれくらい行かれるんですか?」

MAMIさん:「コロナ禍前はインドに年5、6回は行っていましたね。いいホテルに泊まると、グラス・カトラリー・ベース・壁紙、全てがいいんですよ。そこで見たものをベースにデザインを考えたりしています。」

宮山:「そういうところがものづくりに活かされているんですね。」

MAMIさん:「ホテルの方のユニフォームの素材などもその地方によって違うので、どこで作っているのか聞いたり、どういう時にこれ着るの?とか。 そういうものからインスピレーションを得て生地を作りにいったり、色々繋がるんですよね。ここに泊まって何を得れるのかって楽しさが魅力なんです。」

ご自身のライフスタイルについて

MAMIさん:「遊びながら仕事して、仕事しながら遊ぶっていうところを絶対基本にしていて。 誰かが言えば仕事になることも、私にとっては遊び。人と繋がれるということをすごく大事にしているので、繋がりを大事にしながら生活しています。」

ヌキテパのお洋服の着こなし方

宮山:「着るにあたってどんな着こなしがおすすめか、自由な着こなしがMAMIさんの中にあると思うのでそのあたりを教えていただきたいです。」

MAMIさん:「ヌキテパの服は透ける素材が多い。透けるということにまだまだ不安がある方が多いと思うので薄い素材のパンツを履くことを提案しています。 合わせるバッグは昼は抜け感のあるものがいいんじゃないかなって。夜はレザーのバッグとか。かちっとしたものとヌキテパの服とのバランスも。
あとは自分の好きなアクセサリーを身に着けて、お肌をきちんと出して健康的に着ていただきたいなって思います。あとインナーには結構気を使った方がいいかも。
WEBサイトでもスタイリングの提案をしているので、そちらもぜひ参考にしていただけたら。」 「今回4つのブランドを統合した“Pasand by ne Quittez pas(パサンド バイ ヌキテパ)”というライフスタイルストアをオープンしました。
“パサンド”はヒンドゥー語で私のお気に入りという意味。インドの方たちに感謝の意を表したくてヒンドゥー語を選びました。
インドには洋服だけではなくて素晴らしいものがたくさんあるので、きちんとパサンドのフィルターを通していいものを紹介していきたい。 家族で一緒に過ごす時間とか、どういうお家で暮らすとか、そういうことがすごく大事になってくる時代。コロナによって新しい価値観がある意味出てきたと思うので、そういったものをパッケージでご提案できるようにしていきたいです。」

異国情緒漂うフラワーベース

宮山:「今回のPOP UPでも取り扱わせていただいているアルミ素材の花器についてもお話を伺えますか?スタッフたちからも素敵だよねって声が多いんです。」

MAMIさん:「インド古来のハンマーワークって、トンカチにデザインが入っているんですよ。アルミの板をトントントンと叩いて、枠にはめて熱で形を作るんです。でもこれ、インドで売っているものではないんですよ。
私はこういうのは全て現地のホテルで見て、そこでリサーチして。素材からピックアップして、形とかもこちらからお願いして作ってもらっているんです。イメージ通りのものが出来上がるまでは大変ですけどね(笑)」
宮山:「今日はne Quittez pasの事やインドについて、MAMIさんのライフスタイルなど、貴重なお話を沢山聞かせて頂きありがとうございました!」


-追記-
エネルギッシュでしなやかでサスティナブルな考えを持つ、MAMIさんの世界観にぐっと引き込まれたあっという間のひとときでした。
この日は早朝から高知の街路市・木曜市にも足を運ばれたというMAMIさん。新鮮な野菜たちを前に、椰子の木が立ち並ぶ南国の風情漂う雰囲気を楽しまれたそうです。 8月22日(日)までジーンズファクトリー卸団地本店・高松店・宇品店の3店舗限定でモアバリエーションを開催中!今すぐ着られるワンピースやスカートなど、ウェアを中心に雑貨もラインナップ。この機会にぜひご来店ください。

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