
艶のある生地に浮かぶ、虎や龍、鷲の刺繍。
TAILOR TOYO(テーラー東洋)を象徴するアイテム、「スカジャン」はひと目でそれと分かる存在感がありながら、その背景には戦後から続く確かな歴史があります。
今回はテーラー東洋のスカジャンの魅力を紐解きながら、JEANS FACTORYで今選びたい3型をピックアップ。
気になるサイズ感や選び方、今の気分で取り入れるコーディネートまで、実際に着る目線からご紹介します。
テーラー東洋のスカジャン、その魅力とは?
派手な刺繍や光沢のある生地だけが、スカジャンの魅力ではありません。テーラー東洋が長年つくり続けてきたのは、戦後の日本で生まれたスーベニアジャケットという服。
その背景を知ると、刺繍の少しいびつな表情や大胆な配色まで、また違って見えてきます。
戦後のスーベニアジャケットをルーツに持つテーラー東洋
スカジャンのルーツは、戦後間もない日本。戦後、日本に駐留していた米兵が帰国時の記念品として、鷲や虎、龍、日本地図、所属部隊などをジャケットに刺繍したことから、後に「スーベニア(=お土産)ジャケット」と呼ばれるようになりました。
現在一般的に使われる「スカジャン」は、このスーベニアジャケットを指す呼称。
1970年代以降、日本の若者にも広まり、横須賀基地周辺で多く販売されていたことから「スカジャン」という呼び名が定着したとされています。
その歴史に深く関わっていたのが、東洋エンタープライズの前身である「港商商会」。
当時は米軍基地内の売店=PXへの納入を手掛け、スーベニアジャケットの生産が最盛期を迎えた1950年代には、納入シェアの95%を占めていました。
ヴィンテージを模倣したブランドではなく、その時代のスーベニアジャケットづくりそのものをルーツに持つ。
テーラー東洋のスカジャンに独特の説得力を感じる理由は、そんな背景にもあります。
刺繍・素材・配色に宿る、テーラー東洋ならではの存在感
背中いっぱいに描かれた虎や龍。胸元を横切る鷲。決して控えめではないのに、不思議と古着やデニムに馴染んで見える。
テーラー東洋では、当時のヴィンテージをもとに、年代ごとの刺繍柄や配色、素材の特徴を再現したモデルを数多く展開しています。
現行ラインにもアセテートや別珍、中綿を入れたキルティング仕様など、年代やモチーフに応じたさまざまなスカジャンが揃います。 シンプルなジャケットにはない強さがありながら、着込むほどに自分のワードローブへ馴染んでいく。
そんな振り幅も、テーラー東洋のスカジャンならではです。
リバーシブルで楽しめる、スカジャンならではの表情
テーラー東洋のスカジャンには、表裏で異なる刺繍や配色を楽しめるリバーシブルモデルが数多くあります。アセテートや別珍を使ったモデルをはじめ、両面それぞれに異なるモチーフを配したモデルが継続的に展開されています。
一着の中に異なる表情が収められているからこそ、スカジャンの強いデザインも意外なほど着回しが利きます。
今日はどちらを着るかという、服を選ぶ楽しさが一着の中にもうひとつあるのも魅力です。
今選びたい、テーラー東洋のスカジャン3型
アセテート リバーシブルスーベニアジャケット
1950年代中期の作品を再現した、両面アセテート素材のリバーシブルスカジャン。表面は、ブラックで統一したボディに白龍を大胆に配置。
雲の間を抜けるように描かれた構図も相まって、色数を抑えながらしっかりと存在感があります。
リバーシブル面にはヴィンテージでも珍しいピンクのボディに、高い人気を誇る、迫力ある虎の顔を描いた通称「タイガーヘッド」の刺繍を採用。
頬の毛や鬣まで一本一本繊細に表現された、圧巻のクオリティ。
表と裏で表情が全く異なる一着です。
TAILOR TOYO アセテート リバーシブルスーベニアジャケット [TT15972]/¥82,500 tax in
アセテート リバーシブルキルトスーベニアジャケット
こちらも1950年代中期の作品をベースにした、中綿入りのスカジャン。表面には、猛々しく吼える白虎を大胆に刺繍。
レーヨン糸の光沢と針足を複雑に変化させることによって、単色でありながらも毛並みや縞模様に美しい立体感があります。
リバーシブル面は、天から舞い降りた金龍と水面から姿を現す白龍が富士山を挟んで睨み合う壮大な構図。
シャープでエッジの効いた龍の描写が特徴で、刺繍そのものに動きがあり、背中で魅せるスカジャンらしい魅力が強く出ています。
また、中綿入りで保温性も高く、キルティングステッチによってサテンや刺繍の光沢感を程よく和らげた絶妙な風合いに仕上げています。
TAILOR TOYO アセテート リバーシブルキルトスーベニアジャケット [TT15973]/¥86,900 tax in
別珍2トーン リバーシブルスーベニアジャケット
ヴィンテージでも世界でまだ数着しか確認されていない希少なモデルを再現した一着。2色の別珍生地を贅沢に使い、2トーンに切り替え、表面には、ヴィンテージの中でも珍しい斜め上からのアングルで白虎を描いた1950年代中期の作品を採用。
虎斑の縞模様を刺繍で埋めず、ブラックの別珍生地を部分的に見せることで輪郭を強調し、立体的に表現しています。
リバーシブル面は、背中全体を覆うアーチ状の金龍に、通常より大きいブロック体の「JAPAN」の文字、そして富士山。
スカジャンらしいモチーフをドラマチックな構図と刺繍で楽しむことが可能です。
TAILOR TOYO 別珍2トーン スーベニアジャケット [TT15975]/¥97,900 tax in
テーラー東洋のスカジャン、サイズ感の選び方
テーラー東洋のスカジャンで迷いやすいのがサイズ感。モデルによって多少差はありますが、基本的に短丈のジャストめなサイズ感が特徴。
普段のサイズかワンサイズアップがオススメで、オーバーサイズで着たい方は2サイズアップでも◎
モデルだけでなく、中綿の有無でも着用感が変わるため、普段のサイズだけでなく、合わせたいインナーや着こなしから選ぶのがおすすめです。
ジャストサイズで着るなら
スカジャン本来の短丈シルエットを楽しみたいなら、まずはジャストサイズから。Tシャツやシャツの上から羽織ったときに肩まわりが窮屈すぎず、裾が腰まわりに収まる程度を目安にすると、ヴィンテージライクなバランスに仕上がります。
特に太めのデニムやチノとの相性は良好。
上半身をコンパクトに見せることで、ワイドなボトムとのメリハリもつけやすくなります。
少しゆったり着るなら
今のバランスに取り入れるなら、少しゆとりを持たせたサイズ選びも候補です。身幅や袖に余白が生まれることで、刺繍の強さが少し和らぎ、アメカジだけでなくストリートやモード寄りのスタイリングにも馴染みやすくなります。
中にスウェットやニットを入れたい場合にもこちらが使いやすい。
ただし、サイズを上げすぎるとスカジャン特有の短丈感が弱くなるので、「大きければ大きいほど今っぽい」ではなく、ボトムとの比率で考えるのがおすすめです。
スタッフが全サイズ着比べレビュー
【着用レビュー】モデル身長/175cm/やせ型 Lサイズ着用
Lサイズは、腕や肩まわりにも窮屈さがなく、ちょうど良いフィット感。
インナーにスウェット程度なら着こめるゆとりはあり、スカジャンらしい短丈を楽しめるサイズ感です。
3モデル共に着用感に大きな差は感じられませんでしたが、中綿入りのモデルはややタイトに感じました。
【着用レビュー】モデル身長/175cm/やせ型 XLサイズ着用
XLだと全体的にかなりゆとりが出てくるサイズ感。
ゆったりした着用感で、今っぽいリラックスした着こなしにも合わせやすいシルエットでした。
ルーズに着たい方はXLがオススメです。
インナーとのバランスで選ぶサイズ感
もうひとつ考えておきたいのが、何を中に着るか。Tシャツやシャツが中心なら、ジャスト寄りでも十分ですが、スウェットや厚手のニットまで合わせたいなら、肩や身幅に余裕を持たせたサイズの方が自然です。
特に中綿入りのモデルは、中綿なしと同じ表記サイズでもややキツめに感じられることも。
サイズ表の数字だけでなく、着る季節とインナーまで含めて選ぶのも大切なポイントです。
テーラー東洋スカジャン コーディネート紹介
チェックシャツ・デニムと合わせる王道アメカジ
ヴィンテージさながらの雰囲気を纏うデニムに、チェックシャツとタートルネックをレイヤード。アメカジスタイルを象徴するアイテムチョイスを、シルエットバランスや、レイヤードで現代風な表情に。
スカジャンはワンサイズ上げて、王道な合わせにリラクシーな抜け感を加えたスタイリング。
モノトーンで合わせるスマートなスカジャンコーデ
リアルな加工感のフーディに、コットンシルクの上質なワイドパンツを合わせたスタイリング。全体をモノトーンにまとめスカジャンを際立たせつつ、シンプルながら上質で一癖あるアイテムたちがさりげなく主張します。
キルト面ではややスポーティ、アセテート面ではモードな雰囲気になる、両面を活かしたコーディネートです。
柄×柄で魅せるモダンなスカジャンコーデ
存在感あるスカジャンにチェックパンツを合わせ、柄同士をあえてぶつけたスタイリング。インナーはサーマルのヘンリーネックでシンプルにまとめることで、スカジャンとパンツの主張を自然につないでいます。
リバーシブル面を変えるだけで、黒ベースなら引き締まった印象に、ピンクならより華やかな表情へ。
クラシックなスカジャンを、柄使いと配色で今のバランスに引き寄せたコーデです。
テーラー東洋のスカジャンについてよくある質問
テーラー東洋はどんなブランド?
テーラー東洋は、東洋エンタープライズが展開するスーベニアジャケットブランドです。その前身である港商商会は、戦後に米軍基地のPXへスーベニアジャケットを納入しており、1950年代には95%の納入シェアを占めていたと公式に記録されています。
現在も当時のヴィンテージを研究しながら、スカジャン文化を継承しています。
スカジャンとスーベニアジャケットの違いは?
基本的には、同じ種類のジャケットを指します。 「スーベニアジャケット」は戦後に米兵向けの記念品として生まれた呼称で、日本では後に「スカジャン」と呼ばれるようになりました。テーラー東洋公式によると、1970年代以降に日本の若者へ広まり、横須賀基地周辺で販売されていたことなどから「スカジャン」という呼び名が定着していったとされています。
テーラー東洋のスカジャンはどんなサイズ感?
モデルによって異なりますが、スカジャンらしい短めの着丈が特徴です。 ジャストでヴィンテージライクに着る方法もあれば、サイズを上げてゆったりと現代的に見せる方法もあります。 また、中綿の有無やモデルによって同じ表記サイズでも体感が変わるため、商品ごとの実寸とスタッフ着用例を合わせて確認するのがおすすめです。スカジャンはジャストとオーバーサイズ、どちらがおすすめ?
どちらが正解というわけではなく、着たいスタイルによって選ぶのがおすすめです。太めのデニムなどと合わせ、クラシックな雰囲気を楽しむならジャスト。
スウェットやフーディを重ねたり、ストリート寄りに着たりするなら、少し余裕を持たせるとバランスを取りやすくなります。
テーラー東洋らしい短丈感を活かしたいなら、単純にサイズアップするのではなく、身幅と着丈の両方を確認して選びましょう。
テーラー東洋のスカジャンはリバーシブル?
テーラー東洋では、リバーシブル仕様のスカジャンを数多く展開しています。表裏で刺繍やカラーリングが異なるモデルも多く、一着でまったく違う表情を楽しめるのが特徴。
アセテートや別珍、中綿入りなど、さまざまな仕様のリバーシブルモデルを展開しています。
テーラー東洋とは|ブランドストーリー
「スカジャン」とは戦後間もない頃に日本駐留の米兵達が、その記念としてオリエンタルな柄(鷲・虎・龍)や自分たちの所属していた部隊や基地などを自分たちのジャケットに刺繍したのが始まりです。当時、このスカジャンをはじめとした衣料品を米軍基地へ納入していたのが、 東洋エンタープライズの前身である「港商商会」。スカジャン生産全盛期の1950年代には、納入シェアの95パーセントを占め、港商が納入していた衣料品にはアロハシャツも。
柄には「鷲・虎・龍」をモチーフにしたオリエンタルな柄なども含まれており、 スカジャンやアロハシャツは日本特有のオリエンタルなデザインが用いられた衣料品だと言うことが伺えます。
港商から始まり半世紀以上スカジャンを作り続けてきた「TAILOR TOYO」。
一過性のブームではなく 文化として継承し続けているこのスカジャンこそが、オリジナルなのです。