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jeansfactory(ジーンズファクトリー)

DESIGNER interview / REMI RELIEF 後藤豊さん

2021.06.25
2017春夏,REMIRELIEF,レミレリーフ,カフーツ,Cahoots,通販,ジーンズファクトリー

REMI RELIEF(レミレリーフ)は今年でブランド設立10周年。ジーンズファクトリーとのお付き合いもほぼ10年。
お客様はもちろんスタッフのファンも多く、今ではジーンズファクトリーになくてはならないブランドの一つでもあります。そのREMI RELIEFアニバーサリーイヤーの今年は、厳選された全国の取扱い店舗をデザイナー 後藤 豊さんがラウンドするツアーイベントが行われています。
四国でのイベントは高知のジーンズファクトリー卸団地本店のみ、ということで後藤さんが来店された5月13日(土)に商品へのこだわりや、ブランドに対する思いを伺いました。
※こちらの記事は2017年のものです。イベントは終了しております。(2018.05.01)



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<REMI RELIEF 後藤さんが思うヴィンテージについて>

みんな古着でかっこいいなと思っているのはだいたい70年代までの古着のことをみんなヴィンテージって言っていて、それは誰かが示し合わせた訳じゃないんだけどアメリカ人、イギリス人、日本人もみんなそれをヴィンテージって言ってかっこいいねって。それでその時代の古着(ヴィンテージ)っていうのはそれなりにプレミアがついて売られているわけです。じゃあ70年代後半~90年代・2000年代のものはというと、それはただの古着でヴィンテージの価値は無くて、買いやすい値段で売られているただの古着なんですよ。ということは70年代くらいまでの経年変化の仕方が世界中の人が「カッコよくていいな」と思っている表情だと思うんですよね。


<70年代以前の雰囲気を再現するために必要なもの。>
 

僕はどの年代の色落ちが好きか、って言われたら60~70年代までのものが好きです。かっこいいし。でもその当時、服を染めるのに使われていた硫化染料とか直接染料を使わないとそういう風にはならない。今そういう染料って黒とかは売ってるんですが、カラーものになるとほとんどないんです。そいうのは自分たちのオリジナルで別注の染料を作って、自分たちの工場で、自分たちで染めて、自分たちで加工して作り上げています。


 

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あとプリント部分を染めているものは顔料って言って、服を染めるは染料だけど、プリント部分は顔料を使っているんですよ。ここでもヴィンテージっていわれる時代の顔料と、今使われている顔料って違うんですよ。それは顔料っていうのは染料に比べると粒子が大きいんだけど、今使われている顔料は当時と比べると粒子が細かいんですね。これだとプリントののり方にムラがなくなっちゃいます。でも当時使われていた顔料は粒子が大きくてデコボコなんで、この顔料もオリジナルで作ってそれを自社工場で使っています。
REMI RELIEFの商品をアメリカやヨーロッパでも向こうのバイヤーが買ってくれています。そういうのって人種が違うけどアメカジっていうのを見たときに70年代くらいまでのヴィンテージをかっこいいねって思える同じ価値観が存在しているように思います。同じ価値観があるからこそ、こだわってやっていれば日本だけじゃなくて海外でも通用するんじゃないかなと。そういうところをコンセプトにしてやっているブランドがREMI RELIEFなんです。


 

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<岡山に自社工場をお持ちとお伺いしましたが…>

そうですね、何で自社工場を持っているのかというと、人の工場だとさっき言ったような染料も無いわけだし、ましてや作った染料を持って行って人の工場でやってもらうことは出来ないですよね。例えばヴィンテージだと経年変化を経て50~60年くらい経っているわけじゃないですか。それをじゃあ、工場の釜のなかでやろうとしたらとてつもない時間がかかるわけです。1色やるのに8時間~10時間かかるので、それを人の工場に行って釜を占領して10時間やってください、というのは普通に考えても難しいですよね。でもそれをやらないと理想のものは出来ないから、それをやるために自分の工場だったら自分の好きなようにできるし、使えるし。だから自社工場は必要なんですよ。


 

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<多くのプリントパターンがありますがあれはすべて後藤さんがデザインされているんですか?>

そうです。グラフィックは全部自分で描いています。人にやってもらうのはなかなか難しくて。必要に迫られて… illustratorとかPhotoshopでデザインしています。サラリーマン時代に企画を10年ほどやっていましたけど、その時にデザイナーの人にお願いしてイメージを伝えて作ってもらってたんですが、うまく伝わらなくて修正、修正、と。これがけっこう面倒くさくて。それだったら自分でやろうかと。



 

<デザインやプリントのネタについて。>

いろいろですね、やっぱり。ネットも見ますし、アメリカの展示会で見たものとか。そんなに決まっているわけではないけど、自分の中のカテゴリーで「ミリタリー・ストリート・サーフ」とかは必ず入れていますし、トレンドも取り上げてみたり。その時の気分で作るかな。

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<この2017年春夏にTCSSと「Cahoots/カフーツ」(*1)というブランドをスタートさせましたが、これはどいういう経緯で生まれたんでしょうか?>

サーファーでありアーティストのTYLER WARREN(タイラー・ウォーレン)が好きでグラフィックを頼んでいた時期があったんですよ。その時に作ったTシャツを彼にあげたりなんかしたり、サーフィンするときに会ったりとかしていて。たぶんTCSS(*2)のデザイナーたちもサーファーなんで、それでREMI RELIEFを知っていてくれていたのかな?自分たち(TCSS)はグラフィックアートの集団でTシャツとかは作れるんだけどデニムが難しくて、ということから一緒にやろうよ、と。本当はもっといろんなデザインがTCSS側からあったんですけど、オーストラリア人が考えるデザインが良くわからなくて、勝手に僕が却下してTシャツだけになったんですよね(笑)。

<このTCSSとのコラボは今後も?>
 

そうですね、この秋冬もやろうよと言われたんだけど、僕がいっぱいいっぱいで…。来年の2018春夏はたぶんやると思います。

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<今年で10年という節目を迎えて、私たちは「REMI RELIEF」はいい意味で変わらないという風に感じていますが、新たに挑戦しようかと思われていることはありますか?>

ジーンズファクトリーのバイヤーさんたちは展示会に来てもらっているので分かっていると思うんですけど、毎回180点くらい展示会の商品があるのでたぶん変わらないなと思っているのはバイヤーの人たちかな(笑)。ホント、いろんなカテゴリーをやっていて三分の一は定番のいわゆるレミレリーフらしいもの、でもあと三分の二は新しいものを毎回やっているんですけどね…(笑)。結構カットソーもやっていて、生地もこだわって。オーダーしてくれるかどうかはバイヤーさんたちに聞いてください (笑)。
10年経ちましたので、REMI RELIEFはもっと突っ込んだところをやっていきたいな、と思っています。今までネットとかもやってなかったので、訴求力を強くしていきたいですね。インスタグラムも含めて。そんな感じです。


 

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<最後に、後藤さんから見たジーンズファクトリーの印象っていかがでしょうか。>

岡山に工場があるのでジーンズファクトリー岡山店さんには何度か伺ったことがあります。こちらのジーンズファクトリー卸団地本店(高知)さんは初めて来ました。まず思ったのは店内がめちゃめちゃ広いですよね。ジーンズファクトリーさんの場合、昔からそうですけど詰め込んだ倉庫感、良い意味での雑多感があって…ここまでの規模ってなかなかないですよ。今日来ていてびっくりしたのが、オープンの時間から駐車場が満車になっていたこと。来られているお客様も年齢層が本当に広いですよね。

僕はあんまりお店のレイアウトとか気にしていません。それはお店の方が一番分かっているからです。いい場所に置いたら売れるか、というとそうでもないですし。僕がやるのはどこに紛れても「REMI RELIEF」だと分かるものをちゃんと提供できるかどうか、だと思うんですよね。ジーンズファクトリーさんのようにたくさん陳列されたほかのブランドの商品たちと競いながら、隠れていてもお客様に手に取っていただける、選んでもらえる「REMI RELIEF」を作っていきたいと思います。

 

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5月21日(日)までジーンズファクトリー卸団地本店にて開催中の「REMI RELIEF 10th Anniversary Tour」。Tシャツやインディゴ染めスウェットといった新作アイテムに加え、10周年を記念したジーンズファクトリー別注アイテムもラインナップ!
お買い上げのお客様に先着でお配りしているノベルティのお水は「REMI REMIZU/レミレミーズ」。打ち合わせ中に思いつきで出たネタだそうです。ボトルのラベルを現代美術家の加賀美健(かがみけん)(*3)さんにお願いして、加賀美さんのゆるいタッチのアートと、後藤さんの作るレミレリーフのゆるい雰囲気がマッチ。バンダナはシャンブレー生地に後藤さんがデザインしたオリジナルプリント画で作った、10thアニバーサリーのアイテムとなります。※どちらとも先着で数に限りがあります。

※こちらのイベントは終了いたしました。(2018.05.01)
 

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(*1)TCSS × REMI=[CAHOOTS]

加工や素材に拘りをもった「REMI RELIEF」と、モダンとレトロの融合を独自のアート感でファッションに落とし込む「TCSS」の両ブランドが17SS よりスタートしたオリジナルレーベル「CAHOOTS]。CAHOOTS(カフーツ)とは“一緒に企む” などの意味があり、リゾートや都会で着用できる上質な“普段着” を提案します。

Cahoots カフーツ


(*2)TCSS (THE CRITICAL SLIDE SOCIETY)
TCSS ティーシーエスエス


(*3)加賀美 健さん 1974年 東京生まれ。現代美術アーティスト。
https://kenkagamiart.blogspot.jp/

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