DOWN JACKET

こんなにいいモノ、本当は他の人に教えたくない……。
いや、編集者としてこんなにいいモノを伝えないわけにはいかない!
そんな禁断のブラックボックスのごとき名作を、
高知の名店から解き放っていく、ミツキのブラックボックス。
今回のアイテムは、近頃の日本の冬にちょうどいい
中綿入りのダウンジャケットです。
ちなみにエディター目線による吉祥買い説として
魅せる「松」、買って間違いのない「竹」、懐にも安心感ある「梅」、
すなわちSHOW、CHECK、BUY~と
お宝を開封していくので、ぜひ選びの参考にしてみて♪
ではガツンと魅せられる
スペシャルなナンガからいっちゃお~!

AURORA TEX DOWN JACKETオーロラテックスダウンジャケット

本格アウトドア仕様そのまま
都会的なスタイルにバージョンアップ

じつは昨年、ミツキのブラックボックスVol.1でも紹介していた、ジーンズファクトリー別注、ナンガのオーロラダウン。そのときは買って間違いないの「竹」でしたが、今年は魅せる「松」に出世してみました(笑)。というのもあの別注デザインが、一段と男っぽく、インパクトある姿にアップデートしてるから! ではまず、おさらいからいきますと、ジーンズファクトリー別注のオーロラは、以前のインラインにあった、大ぶりなハの字ポケットを採用。両胸に止水ファスナーを使った、ハの字のチェストポケットが目を引くミニマルデザインで、より男っぽさを求めるならこっち~!とリコメンドしておりました。で、今年の別注オーロラを見たら、おおっ! 再びハの字ビッグポケットなんだけど、なんだか見違えてるような!? そこでチェックしてみると、シルエットをさらにリラックスしたフォルムにアレンジしています。プラス、フード格納式の衿高で、首回りにニュアンスがたっぷり生まれるスタンドカラーにしてるんですよ。だからガツンとマスキュリンなムードに見違えたってわけ! ハの字ビッグポケットもなんだか存在感が増してるようにも見えるしね。ダウンらしいパンチあるロフト感に、シャープに煌めく止水のハの字。It’s show time!!!な松ダウンを、ぜひお見逃しなく!

リサイクルダウン「グリーンダウン」を使い、760フィルパワーとハイロフトでクオリティも抜群! オーロラテックスとはナンガ独自の防水透湿シェルで、水に弱いダウンの弱点をカバーしてくれます。フードは格納式となり、2wayで印象を変えられるのも嬉しい見所。大容量のチェストポケットは、裏地にフリースがあしらわれて、ハンドウォーマーとしても機能します。胸のナンガのロゴもリフレクター仕様に別注していますよ。

ジーンズファクトリーだけ!?な
オーロラ顔のヒノックダウンも

HINOC DOWN JACKETヒノックダウンジャケット

ダウンの弱点を克服した
ダウン顔レジャー仕様なデキるヤツ

ナンガ×ジーンズファクトリーといえば、ヒノックダウンも忘れてはなりませんね。ヒノックとはナンガ独自の難燃素材。秋冬のキャンプにダウンを着て行って、火の粉がナイロンシェルに降りかかって穴が空く(涙)。アレを見事に解決してくれた、こちらもナンガの大人気アイテムです。ちなみにインラインのヒノックダウンは、「キャンパー御用達、収納力豊富なポケットワークで、ギア感が強い」。そんなモデルが多い印象があります。そこを巧みに突いたのがジーンズファクトリーの別注。素材はヒノックだけど、ハの字の止水ファスナーが印象的な、オーロラダウンのようなシンプルデザインに。さらにシルエットもすっきりとしたフォルムに特注してる。つまり、あえてギア感を薄めて、都会的なデザインにアレンジしてるってわけです。すると街で着やすく、キャンプにも安心して使える。これまたshowな手際がおいしいモデルなんですよ! で、ちょっと小声でお伝えしたいのが(笑)、インラインよりもだいぶお求めやすいプライスってこと。ブラックボックス的な小ネタもお届けしてみました(笑)。

シェルのヒノックは、アラミドを混紡することで難燃性を向上。マット&ドライなコットンライクな質感で、街で着回しやすい。すると都会的なデザインアレンジとも相性◎という、渡りに舟な作りとなってるんですね~。止水ファスナーはインラインのモデルにはない仕様。ハの字のポケット内は、手を温められるハンドウォーマーとなっています。胸のロゴはリフレクター仕様。袖のロゴは、赤の稜線ステッチがアクセントになるデザイン。これはジーンズファクトリーだけの別注パッチです。

GORETEX DOWN JACKETゴアテックス ダウンジャケット

レベル7をタウンユースするなら――
そんな妄想に応えるちょうどよさ!

アメリカ軍の寒冷地レイヤリングシステム、ECWCSのアイテムがファッションでも人気となって久しいですが、これは久々にビビっときました。それがジーンズファクトリー別注、プラスフェニックスの一着なんだけど、品名にあるレベル7とは、ECWCSのレイヤリングで、一番上に着るアウターのこと。ひと言でいうと、とっても温かいアウターで、当初は軽く温かい機能中綿、プリマロフトが入っていました。そして今回のプラスフェニックス。形はいわゆるECWCSレベル7のアウター、ハッピースーツがデザインベースですね。ちなみにハッピーとは、初期モデルのタグにスマイルマークがあったことが由来らしい。その後、ショート丈でも温かく、機動性にも優れるため、街でも使いやすいと、ファッションでもハッピーなアイテムになりました。で、本作はタウンユースにおけるレベル7アウターで、最高レベルなんじゃないかと。まず近頃注目のブランドらしく、シルエットはレベル7らしいゆとりがありながらモダンな印象。カモフラもコクがありつつ、コントラストが控えめで都会的な雰囲気があります。そしてやけに男らしいロフト感があるな~と思ったら、中綿じゃなくて贅沢にダウンを使ってるんですね~。でもってフェニックスらしいのが、防風、透湿、耐水性にも優れた、ゴアテックスのウィンドストッパーを使っていること! 多少の雨なら十分すぎる耐水性があるらしく、ダウンの弱点を補っている点も素晴らしいじゃないですか。またレベル7のアイコニックな大容量のチェストポケットは、上下2室に分かれていて、手荷物の携帯がめっちゃ楽になる。これってとにかくタウンユースにちょうどいいハッピーじゃない!? ちなみにカモだけでなく、ソリッドなブラック1トーンもあり、CHECK!!な安心感も万全の備えになっています。

ウィンドストッパーのロゴも入って、機能だけでなくデザインとしても贅沢感が加速しますね~。ジーンズファクトリー別注ではハッピースーツと同様に、スタンドカラーにフードを内蔵していて、スタイルに変化を加えられるのもGOOD。チェストポケットはファスナーが2つに分かれて、開閉しやすい点も便利。内には大きなメッシュポケット2つを備えています。袖口はベルクロ、裾はドローコードで絞り、風の流入を防いでくれます。

One Point Logo DOWN JACKETワンポイントロゴ ダウンジャケット

レトロなデザインで高機能
Y2Kなトレンドダウン

さてお楽しみのお得感ある梅なダウンですが、今年は……、いややっぱ今年もマーモットのレトロダウンでしょ~っ! というのも昨年も力説しましたが、一周回ってこの顔がいい。いま日本ではほとんど目にすることができない、ジ・アメリカンクラシックダウン顔! ミシュランマンのごときパツンパツンのロフトを誇るダウン。そして高い保温性を保つよう、表地がフラップのように被さっているウエストのポケット、懐かしい~♪ すいません、ほとんど昨年と同じことを言ってます(笑)。ただこの顔は絶対、アメカジ好きの大人にブッ刺さるはずなんですよ~! とまあ、形は昨年のレトロダウンとほぼ同じ。ただね、今年のモデルもいいんだわ~♪ 昨年はシャイニーなリップストップナイロンシェルだったけど、今年は一変して光沢控えめなマットなナイロンに。シルエットはちょいとコンパクトにしているそうで、着てみるとグンと大人な印象。アメリカンなパツパツ顔とのマリアージュによる、レトロモダンなルックス、これまた素晴らしいアレンジじゃないですか! そしてお値段は、このご時世で昨年からほぼ変わらない3万3550円♪ 機能性もいうことないし、今年はついノリノリで開封しちゃったブラックボックスなのでした(笑)。

落ち着いた陰影によって大人びて見えるシェルは、引き裂きに強いリップストップでタフさも兼備。ダウンは継続して750フィルパワーの撥水ダウンを使い、水濡れに強く、優れた保温性能をキープしてくれます。袖はベルクロ、裾はドローコードを絞って冷気のシャットアウトが可能。左袖にはジーンズファクトリー独自の、レトロなパッチがあしらわれています。

Begin クリエイティブディレクター

光木拓也

1977年生まれ。ワールドフォトプレス『mono magazine』編集部を経て2006年に世界文化社(現・世界文化ホールディングス)入社。以来『Begin』一筋で主にファッションを担当。2017年〜2021年まで同誌編集長を務める。現在はメディアをまたいで新規事業開発に注力。“中坊マインド”を座右の銘に、既存の出版ビジネスを超えた制作チーム「ファンベースラボ」を率いるディレクターとして奮闘中。

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