2026.01.23
異彩を放つデニム「モモタロージーンズ」が示す“スタンダード”の再定義
岡山・児島発、MOMOTARO JEANS。
日本製デニムを語るうえで、もはや説明不要のブランドですが、
2024年以降の動きは、これまでのモモタロージーンズとは少し違ったフェーズに入った印象です。
大きなリブランディングの中で掲げられたのは、
「次の世代に引き継ぐためのスタンダード」。
ヘビーオンス一辺倒でもなく、
極端なヴィンテージ再現でもない。
“穿き続けること”を前提に設計された、現代的な本気の定番です。
スタンダードストレートという、最も誠実な選択
数あるラインナップの中でも、
2024年以降のモモタロージーンズを象徴しているのが
スタンダードストレート。

一見すると非常にベーシック。しかし、この「何も足さない」シルエットこそが肝です。
腰位置はやや高め、
太ももから裾にかけて無理のない直線。
野暮ったさも、過度なモダンさもない。
体型補正を狙うでもなく、
トレンドをなぞるでもない。
穿く人の生活に自然に溶け込むことを最優先したパターン。
結果として、
ブーツで裾にクッションを溜めてもよし、
ロールアップして耳を見せても破綻しない。
非常に完成度の高いストレートです。
生地と色落ち ― “特濃”をどう育てるか
2024年以降のスタンダードシリーズに使われる
特濃インディゴデニムは、
初見では硬さよりも密度感が先に来ます。
荒々しい縦落ちを狙った生地ではなく、
穿き込みと洗いを繰り返すことで
徐々に表情が立ち上がってくるタイプ。
ヒゲやハチノスも、
派手に出るというより「積み重なる」印象。
長く穿いた先に、深みのあるコントラストが現れます。
短期間で結果を求めるジーンズではありません。
むしろ、5年、10年と付き合う前提でこそ真価を発揮します。
縮みについて ― もはや“儀式”ではない
ここは玄人ほど気になるところですが、
2024年以降のモモタロージーンズに関して言えば、
縮みを前提にしたサイズアップは不要です。
スタンダードストレートは
防縮加工(サンフォライズド)されたデニムを採用。
水洗い・自然乾燥であれば
シルエットに影響するような縮みはほぼありません。
むしろ注意すべきは
「縮み」よりも「伸び」。
特にウエストは、穿き込みで確実に馴染んできます。
そのため、
最初から楽に穿けるサイズより、
ややタイト寄りのジャストが正解。
リジッドデニムにありがちな
“洗い後の再調整”という概念は、
このモデルでは過去のものになりつつあります。
今、あえて選ぶべきモモタロージーンズ
2024年以降のモモタロージーンズは、
派手さや記号性を削ぎ落とし、
「穿き続けられるかどうか」に全振りした印象です。
スタンダードストレートは、
玄人にとっては物足りなく見えるかもしれません。
しかし実際には、
一番手元に残るタイプのジーンズ。
買った瞬間より、
数年後のほうが確実に好きになっている。
そんな一本です。